今回は、妊娠中に注意すべき食品についての第2弾です!😊
妊娠中に感染してしまうと、赤ちゃんに影響がある可能性のある食中毒についてまとめました!
妊婦と食中毒 妊娠中は免疫力が下がる?

妊娠中は基本的に“生もの”を食べる際には注意が必要です。
食べたからと言って必ず細菌やウイルスに感染するわけではありませんが、
妊娠中は以下のような理由により、免疫力が下がると考えられています。
- ホルモンのバランスが崩れる
- つわりなどで食事が摂れず、栄養状態が悪くなる
- 睡眠不足になりやすい
- ストレスを感じやすい
- 胎児を異物とみなして攻撃しないように、体の免疫細胞の働きが低下する
そのため、感染症が重症化する恐れがあることから
妊娠していない時以上に注意する必要があります!!
では、具体的に感染すると危険な食中毒についてお話します。
リステリア食中毒
リステリアは土、植物、河川水、動物の腸管内など自然界に広く分布する細菌です。
他の一般細菌と同様に加熱により死滅しますが、
4℃以下の低温や、12%食塩濃度下では増殖するという特徴を持ちます。
妊婦が感染するとリステリアが胎盤を通じて胎児へ感染し、
死産や、出生児に肺炎、敗血症、髄膜炎などの危険な状態(リステリア症)を引き起こす可能性があります。
(食品例)生ハム、ナチュラルチーズ、未殺菌乳、生魚、魚卵(イクラ、明太子など)
スモークサーモン、生野菜、果物など
(対策)十分に加熱すればリステリアは死滅します。
野菜・果物は水道水でよく洗ってから食べるようにしましょう。
トキソプラズマ症
トキソプラズマに感染した生肉を食べる、
猫のフンやフンに汚染された土を触ることで感染します。
妊娠中に初感染した場合、
流産や死産、出生児に視力障害、脳性麻痺、精神障害などが起こる場合があります。
(食品例)ユッケ、馬刺し、鶏刺し、生ハム、サラミ、土が落ちていない野菜・果物など
(対策)十分に加熱すればトキソプラズマは死滅します。
野菜・果物についた土から感染する可能性もあるため、
野菜・果物は水道水でよく洗ってから食べるようにしましょう。
アニサキス症
魚介類にアニサキスの幼虫が寄生していることがあります。
加熱により死滅(60℃で1分以上、70℃以上では瞬時)、
また-20℃以下で24時間以上冷凍しても感染性を失います。
しかし、酢や塩、醤油、わさびなどではアニサキス幼虫は死にません。
妊婦が感染した場合の胎児への影響はわかっていませんが、
妊娠中は服用できる薬も限られるため注意が必要です。
(食品例)サバ(しめサバを含む)、サケ、カツオ、イワシ、イカなど
(対策)十分に加熱すればアニサキスは死滅します。
サルモネラ食中毒
サルモネラ菌は、ヒトや家畜の腸内、河川などに広く生息する菌です。
10℃以下では増殖せず、加熱により死滅します。
妊婦が感染した場合の胎児への影響はわかっていませんが、
重症化すると死亡例も報告されているため注意が必要です。
(食品例)生卵、温泉卵などの半熟卵、食肉
(対策)十分に加熱すればサルモネラ菌は死滅します。
まとめ
以上、妊娠中に注意すべき食品について~食中毒リスクのある食品編~でした(^▽^)/
妊娠中はいつも以上に、生ものを食べる際には注意するようにしましょう!!
(参考文献)
・細菌による食中毒(厚生労働省HP)
・妊婦の方への情報提供(公益社団法人日本食品衛生協会)
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